避難する / 運ぶ・預ける
ペットを預けるとき、どう運ぶか。能登半島地震で課題になった移動手段と預かり条件
預け先を決めても、そこまで運べないことがあります。能登半島地震の記録集にあった、移動手段の課題と預かり条件を見ます。
先に答え
- 運搬手段を持たない被災者のペットを、どう運ぶかが課題になった
- 避難所の再編成や仮設住宅への入居のとき、シャトルバスなどに、ペットの同乗が断られるケースがあった
- 動物病院とシェルターの一時預かりは、狂犬病予防注射済が受け入れ条件だった
環境省「令和6年能登半島地震における被災動物対応記録集」(令和7年9月発行)の、「各地の被災ペットへの対応事例・課題となった事例」と、コラム「ペットの移動手段について」にもとづいています。
運ぶことが、課題になった
記録集のコラムには、石川県、県獣医師会、日本獣医師会が、苦労した点として、次のことを挙げています。
- 避難所の再編成や仮設住宅への入居のとき、飼い主はシャトルバスなどで移動できるが、ペットの同乗が断られるケースがあった。自治体の職員が、別にペット運搬用の車を確保して、個別に対応した
- ペットの一時預かりを希望しても、預かり施設の多くは金沢市内にあり、被害が大きかった能登地域から離れていた。預かり施設までペットを運ぶことは、飼い主にも、行政にも、県獣医師会にも、人手や大型車(複数匹を運ぶため)の確保という課題があり、難しかった
- 発災と避難生活のときは、道路の状況が悪く、ふだんより移動に時間がかかった
預かりの条件
記録集には、動物病院とシェルターでの一時預かりで、狂犬病予防注射が済んでいることを受け入れ条件にしたこと、不妊手術は、預かり期間中に実施するよう、飼い主にすすめたことが書かれています。環境省のガイドラインの事例で、ペット用シェルターの利用条件が、ワクチン接種と寄生虫の駆除が済んでいることだったのも、同じ流れです。
犬の狂犬病予防注射済票は、迷子対策の印でもあります(迷子対策)。
記録集が挙げる、これから必要なこと
- 災害時のペットの移動・運搬手段を、事前に検討しておく
- アレルギーなどの理由で、ほかの避難者と同時にペットを移動できないことがある、と事前に知らせておく(直前の対応を避けるため)
- 巡回診療のときに、一時預かりの希望のペットを引き取ることも行う
最初の2つは、自治体や避難所に関わることです。飼い主ができることは、次のように考えられます。(ここは、ゆかりの整理です。)
飼い主が、決めておくこと
預け先の選び方は、ペットの預け先は、どう決める?にあります。
車中泊の飼い主への支援
記録集には、石川県が避難所の巡回などで、車中泊の飼い主を把握して、避難所などでの飼育に向けたケージの貸し出しを提案したり、しつけについて助言したりしたことが載っています。一方で、車を持たないなどの理由で、支援のある場所にたどり着けない被災者がいて、支援が難しかったことも、課題として書かれています。
くわしくは、正式な資料へ
国や自治体の資料を、ご自身でも確かめてください。